成長期を無事に経て青年、壮年となった時、体にはどんな変化があるでしょうか?
盛んだった新陳代謝は落ち着いて、体は成熟していきます。これは言葉を変えれば安定していくということで、心身ともに落ち着きが出てきて社会人としての適性が高まるということでもあります。
生活習慣やその人の資質によっては青年期になっても成長期のときのように激しい運動や大量の食事を行うことも可能ですが殆どの人が歳を重ねるに従いその程度は目に見えて低下していくのが普通です。 多くのプロスポーツ選手が30代頃から若手に追いやられてしまう現実は身体能力、新陳代謝の低下によりその運動でかかる負荷を体が維持できなくなってきている証です。 一般人の日常生活でも徹夜ができなくなってきたり、少し運動するとすぐに筋肉痛になったり、食事量が減ったり、子供の運動会で走ってコケてみたり…。 様々な制限が体調の変化となって現れます。 特に女性は出産を機に体質がガラリとかわってしまったり、更年期を迎えて心身ともに大きな変調を起こします。
体力はまだまだあるので無理がきき、自他ともに認める社会の基盤を支える年代であるために自分の体調よりも仕事を優先する年代ですが、実はこの時期に最も自分の体を気遣う必要があるといえます。成長期の頃の記憶がはっきりと残っていて、その頃と同じように生活をしたいと思ってしまうため自身の生活習慣で体を壊す人が多くいます。 仕事に、恋愛に、人付き合いに… 様々なしがらみがあり、ストレスも多く、しかし思うように休むこともできない。 それでも無理はできるので体は動いてしまう。 ちょっとした体調不良で治せれば良いですが、負担がずいぶんかかって、いよいよ病気となり重い症状がでて初めて気づく方も多くいます。 そしてその病気、症状を消すために様々な医療にかかり、良くなり、悪くなりと繰り返して、その多くは根本的な解決をみないまま体調を悪くし、老化を早めてしまうのです。 この時期に大きな病にかからないように、ゆっくりと上手く老いるためには自分にあった生活や節制、メンテナンスが最も大切であると言えます。
つづく…